格安スマホ相次ぎ発売  何が違う? 機能・性能を分析

相次ぐ格安スマホ 何が違う?
<相次ぎ発売>格安スマホはどこが違う? 機能・性能を分析

格安スマホの発売が相次ぎ、利用者の選択肢が広がっている。iPhoneは高価だけど、ガラケーから脱したいと考えている人に、格安スマホの性能や機能をケータイジャーナリストの石野純也さんが解説する。

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 ◇使えるアプリや電池の持ちに変わりはない

 「格安スマホ」というキーワードが独り歩きしているが、厳密な定義は存在しない。ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなどの大手通信事業者から回線を借り、利用者にサービスを提供する「MVNO」と呼ばれる会社が用意するスマホのことを、このように呼ぶことが多い。こうした端末と回線を販売するイオンや楽天、大手家電量販店などが、MVNOとして格安スマホを取り扱っている。

 「格安」とはいえ本体価格が5万円を超えるものもあるが、回線と端末のトータルで、大手通信事業者より割安になるため、このように呼ばれるようになった。選択しているプランにもよるが、通信料と端末代の合計が、3000円から5000円程度に収まるケースが多い。

 では、いわゆる格安スマホは、大手キャリアの販売するスマホとどのように違うのか。現在販売されている格安スマホのほとんどが、基本ソフト(OS)にグーグルが中心となって開発したAndroid(アンドロイド)を採用している。ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルも、iPhone(アイフォーン)をのぞいたほとんどの機種がAndroidで、アプリも同じものが使える。パソコンに例えると、AndroidとiPhoneの違いは、Windows(ウィンドウズ)とMac(マック)のようなもの。最近では、使えるアプリや電池の持ちなどの性能の差はほとんどなくなった。

 大手事業者の端末と全く同じかと言えば、そうでもない。例えば、アプリの処理速度などに影響を与える「スマホの頭脳」とも呼べるCPU(中央演算処理装置)は、大手通信事業者の端末が最上級のものなのに対し、格安スマホは中程度のものが採用されることが一般的だ。また、一部例外もあるが、決済機能のおサイフケータイや、テレビ視聴機能のワンセグなどの、日本独自機能も省かれている。格安スマホの多くは、海外で販売されている端末がベースとして存在しており、日本向けの改修を少なくしているからだ。

 ◇SIMロックは最初からかかっていない

 こうした部品や機能の違いは、結果として価格に反映されており、本体価格が7万~10万円程度する大手通信事業者の端末より安くなっている。格安スマホの売れ筋は3万円台から。高くても5万円前後だ。中には1万円台という、文字通り格安の端末もあるが、こうしたものは機能が大きく省かれている。

 さらに、ほとんどの格安スマホには、大手通信事業者の端末にある「SIMロック」がかかっていない。この特徴を指して、「SIMフリースマホ」と呼ばれることもある。SIMロックとは、特定の通信事業者のSIMカードしか読み込まないよう、端末にロックをかけることを意味している。

 ドコモのスマホであればドコモの、auのスマホであればauのSIMカードしか使えないのは、SIMロックがあるためだ。格安スマホには、最初からこのSIMロックがかかっておらず、通信の方式さえあえば、どの会社のSIMカードでも使うことができる。

 例えば、台湾ASUS(エイスース)が販売する「ZenFone(ゼンフォン)2」という機種は、ドコモから回線を借りるMVNOでも、ワイモバイルでも通信を行える。端末を買ってから、通信事業者を選べるのが、SIMフリーのメリットと言えるだろう。